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2022までの振り返り

2022年度末にあたり、これまでのスリービーンズの取り組みを整理したいと思います。

疲弊する介護業界をなんとかサポートできないかと、介護事業とくにデーサービスを応援する研修などを行ってきました。

デイサービス生活相談員ネットワークでは、生活相談員という職種に着目して「生活相談員速習講座」を2015年3月に初回開催し、2019年度まで隔月に開催しておりました。生活相談員に特化した研修が少ないこともあって、遠くは北海道や沖縄からのご参加もありました。都内および近郊のご参加が多いのはもちろんですが、遠方から泊りがけでご参加くださる方も多く、他地域の介護情報などを聞くこともでき、ご参加者同士の交流も生まれ、充実した研修を行うことができたと思います。

講師の先生方は熱心にご講義くださり、参加者の個別の悩みや疑問にも寄り添って一緒に考えてくださいました。そうした他ではない研修会であったことは思い出深く、事務局としても誇りをもって仕事に取り組むことができました。

東京駅八重洲口北口から地下街直結の便利な場所に会場を借りることができたのも、ご遠方からのご参加を誘引した大きなメリットだったと思います。その会場が建物の補修工事などで継続して借りにくくなったことが、講座を一時中断する理由でございました。その後、再開を考えていたころに新型ウイルスが発生し、完全に休止となりました。

また、会場の件だけではなく、生活相談員講座が一定の役割を終えつつあるタイミングでもあったかと思います。研修会を始めた当初は、生活相談員という職種があまりまだ知られておらず、体系的に学ぶ機会はほとんどありませんでした。にもかかわらず、生活相談員は配置が義務付けられており、責任の重さもあることから、多くの生活相談員さんがお困りであると知って、研修会開催の必要性を強く感じて企画いたしました。

それから数年を経て、生活相談員について役割や業務内容が広く知られるようになり、学ぶ機会も増えたこともあって、デイサービス生活相談員ネットワークの役割も終わりを迎えていたと認識しています。

生活相談員速習講座の休止のあと、生活相談員に特化ではなくデイサービス全体を応援する取り組みとして、デイサービスさぽーとリンクの立ち上げを試みました。協力者・協力社と話し合いを進める中で、コロナ発生という経緯です。こちらも中断を余儀なくされ、立ち上がる前にフェードアウトしてしまったのが正直なところです。

その間気づいたのは、介護保険制度も20年以上経ち、それぞれの介護事業所も成長してすっかりたくましくなったということです。介護事業は、応援・支援が必要なか弱い存在ではなく、自分たちの力で困難にも立ち向かい乗り越えているという事実です。もちろん国や自治体の方針に振り回され、介護報酬の伸び悩み、人材不足、資金不足で、ご苦労は続いています。しかしながら、自らの力で乗り越えようとする姿に、中途半端な同情心などおこがましいと反省したところです。

介護業界のバックサポートで関わりたい気持ちはありますが、休止した活動をそのままひきずるのはやめて、仕切り直しをする所存です。

2023年度のキーワードは「リスキリング」です。意識変化やテクノロジーの進化で、社会は大きく変わっています。個人でも、企業でも、リスキリングは必須だと考えています。スリービーンズは、リスキリングを目指します。引き続きの応援をよろしくお願いいたします。